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HIVウイルスの感染経路

HIVウイルスは普通の日常生活では感染しません

HIVウイルスは非常に感染力の弱い病原体です。
よく言われているようにフレンチキスや握手、抱擁などでの危険性はありません。
くしゃみなどでもうつりませんし、蚊に刺されても大丈夫です。
また、

・歯医者
・理髪店、散髪屋、美容院
・海、プール、お風呂、銭湯、スパ

などで感染するということも基本的にありえません。
歯医者など病院では器具の消毒が義務付けられています。
確かに散髪時の顔そりで大量に出血した場合確率は0%とはいえません。しかし昔はともかく現在ではカミソリを消毒するように行政指導が入っているということなので安心です。 ちなみにウイルスは水で洗い流せるそうです。不安な方はカミソリを目の前で洗ってもらうといいかもしれません。洗い流せるんですから海やプールで感染することもありえません。そのうえウイルスは熱に弱いのでお風呂や銭湯などではなおさら安全です。空気中では生きられないほどHIVは弱いものなのです。

HIVウイルスの最も身近な感染経路は性行為です。
ウイルスは 血液 精液 膣分泌液 母乳 などに多く含まれているからです。
性行為にもいろいろありますが、得に肛門性交(アナルセックス)でのリスクが高くなっています。
理由は直腸粘膜が薄いため、セックスにより傷がつきやすく出血しやすいためと言われています。
通常のSEXでもリスクはあります。特に女性が生理中の場合のリスクは非常に高くなっています。
口腔性交(オーラルセックス、フェラチオ、クンニリングス)でのリスクは非常に低く、日本での事例はありません。しかし、歯磨きや抜歯などで口腔内に出血があった場合はリスクが高まります。

性行為の他には 血液感染 母子感染 などがあります。
血液感染は傷からの感染、麻薬などでの注射の打ち回しや針刺し事故、輸血などで起こります。
昔は輸血や血液製剤から感染するという痛ましい事故がありました。現在はNAT検査の導入などで検査体制が厳しくなったため輸血でのリスクはほとんどなくなりました。母子感染は出産時や母乳で親から子供に感染する事例で、特に外国では深刻な問題になっています。医学の進歩で出産時や胎内での感染を防ぐことも可能になってきましたが、確実に防げるとは言えないのが現状です。

AIDS(エイズ)とHIV

AIDS(Acquired Immune Deficiency Syndrome)後天性免疫不全症候群
HIV(Human Immunodeficiency Virus) : ヒト免疫不全ウイルス

AIDS(エイズ)とはHIVウイルスが体内に入ることにより正常な免疫細胞が破壊されて後天的に免疫不全を起こす病気です。免疫低下により通常では感染しないような病原体に感染してしまう(日和見感染症)や、HIV感染細胞により脳神経が侵される(エイズ脳症)などの症状が出て死に至ります。潜伏期間が非常に長いのが特徴で、長ければ10年以上も症状が出ない場合もあります。初期症状は風邪ににた症状が出る場合もありますが無い場合のほうが多く、体重が急激に減った、リンパ節が腫れたなどの症状、ニューモシスチス肺炎(旧名カリニ肺炎)やカポジ肉腫などの症状を発症してから気が付くといういわゆるいきなりエイズのケースも若年層を中心に増えてきています。

医学の進歩によりHAART療法(カクテル療法)という複数の薬剤を組み合わせて服用する治療でAIDSの発症を抑えることが出来るようになってきました。正しく薬を服用し続ければ長期間の生存が可能で、糖尿病などと同じく慢性疾患と捉えられることもあるようです。しかしHIVウイルスを体内から除去する方法は現代の医学では存在せず、また薬剤に耐性を持つ新種の突然変異ウイルスが出現することもあります。薬の副作用や高価な薬代のこともあり治療には強い意志が必要です。

男性の同性愛者の患者の割合が非常に多いため、一般的に同性愛者の病気として考えられてきた歴史がありますが、現在では男女間の性行為でもリスクがあることが広く認知されてきました。しかし差別と偏見は未だに根強く残っています。

このブログではAIDSやHIVに関する知識、管理人が実際にHIV検査に行った体験談や新薬の情報、患者数の変遷なども紹介していきたいと考えています。

先進7ヶ国のうち日本だけがHIVキャリア、AIDS患者の数が増加しているというのが現状です。
エイズの連鎖を食い止めるためにも、ぜひ正しい知識を持っていただきたいと思います。